美容師にとって、勉強会はめずらしい物事ではありません。
ただ、時代の移り変わりと共に、そして、コロナの到来と共に、美容師の勉強会は形を変えつつあります。
美容師の元祖勉強会は内部で行われるものだった
美容師の勉強会と言えば、営業時間後に行われる勉強会を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。
自分が勤務している美容室で、先輩や店長の指導を受けるスタイルの勉強会です。
このスタイルの勉強会は古くからありました。
古き良き勉強会と言える一方で、問題点もありました。
まず、無給で行われることが多く、その上、拘束時間が長いことが問題でした。
無給という点に関しては、お金を得る代わりに技術を得ることができると考えられます。
しかしながら、拘束時間の長さが体調をくずす原因になることもあるのは否めません。
勤務ではなく勉強会ではあっても、時間外労働と言えば時間外労働です。
無給ですから、言い方を変えれば、サービス残業をしているようなもの。
もっとも、働き方改革によって勉強会でも給料がつくようになったと言われています。
拘束時間が長くとも給与がつくなら良しとする人もいると思われます。
が、自分が勤務している美容室で行われる勉強会は、勤務後に時間をかけて移動する手間が無い反面、閉鎖的です。
店長や先輩からの指導が厳しいと職場における人間関係にヒビが入る可能性はゼロではありません。
美容師の勉強会は外部で行われるセミナー形式が増えた
美容師の勉強会と言えば勤務後に職場である美容室内で行われる勉強会がポピュラーです。
ですが、職場内部で受ける勉強会に対して外部で受ける勉強会もあります。
外部で受ける勉強会=セミナーです。
セミナーは講習会とも呼ばれています。
セミナーには、主に、技術を学べるものと知識を学べるものとがあります。
技術であれば、カットやカラーやパーマといった美容師にとっておなじみの施術に関することから、ネイルやまつげパーマ等の美容室で可能な範囲の美容師術に関することまで、多岐に渡った実技指導を伴うもの。
それと、メーカーが薬剤等の使い方を説明する実技指導を伴わないものとがあります。
知識を学べるものも多岐に渡っています。
経費削減のような、経営に深く関わる金銭に関すること。
集客方法のような、経営者にとって永遠の課題とも言えるテーマのこと。
それに、集客という大きなテーマの中の、SNSを使った集客方法やホームページの作り方といった小さなテーマでのセミナーも多いです。
美容師の勉強会。
美容師のセミナー。
美容師の講習会。
呼び方は色々ですけれども、ようするに、美容師にとって必要な技術や知識を得るために勉強をする会です。
無料のものもあれば有料のものもあって、実技指導を伴うと何万円もかかることもあります。
しかし、美容師にとって技術も知識も、お金を払ってでも得る価値のあるものです。
美容師の勉強会ことセミナーはオフラインからオンラインへ
勤務終了後の美容室内部で行われる勉強会が昔ながらのものであるならば、職場外部で行われる勉強会ことセミナーは現代的なもの。
と思いきや、セミナー形式の美容師向け勉強会も形を変えてきています。
新型コロナウイルスは美容業界にも大きな影響を与えました。
マスク生活で口紅を塗る機会が減ったことで口紅の消費量が大きく落ち込んだと言われています。
美容師にとっても新型コロナウイルスは他人事ではありません。
美容室や理容室は公衆衛生を保つ場であるがゆえに休業要請は出ませんでしたが、休業要請が出ないすなわち補償も出ないということ。
それでも、来店者数は大きく落ち込んでいます。
お客様ひとりあたりの単価も落ちていて、単価の安いカットのみのお客様が増えているのが実情です。
そういう厳しい状況を打破するためにも、勉強会は必要な存在です。
新しく得た技術が、知識が、窮状を救うひとすじの光になるかもしれないからです。
そうはいっても、コロナ禍でセミナーへの参加が躊躇われる……。
確かに、公共交通機関を使っての長距離移動はまだまだ自粛すべき状況ではあります。
大阪に住んでいるなら関西圏の、東京に住んでいるなら関東圏のセミナーを検討するべきでしょう。
もっといいのは、オンライン形式のセミナーです。
オンラインセミナーであれば、移動時及び参加時の感染リスクがありません。
交通費もかからず、感染状況で延期や中止になるといったこともなく、しかも、オフラインからオンラインへと切り替わっている過渡期であるがゆえに、お試しということで無料で受けられるセミナーもあってと、メリットが多いです。
美容師はオフライン形式の勉強会があたりまえだったがためにオンライン形式の勉強会になると、とまどいもあって当然。
が、新しいことにチャレンジしてみることも必要です。
まとめ
美容師にとって勉強会は決して無駄にはならない物事
美容師のための勉強会と聞くと、押しつけているように聞こえる人もいるかもしれません。
しかし、勉強会、講習会、セミナー等と呼ばれる集まりがコロナ禍の今も絶えないのは、本当に美容師のためになるからです。
美容師には技術も知識も必要です。
ですが、美容師免許を取得した瞬間に技術という箱や知識という箱が100パーセント埋まるわけではありません。
足りない部分をアシスタント時代に補うとしても、それだけでは補い切れるはずもありません。
なぜなら、技術は磨き続けなければ錆びついてしまい、知識はアップデートが必要だからです。
技術を磨くためにも、知識をアップデートするためにも、美容師は勉強会に積極的に参加するべきです。
とはいえ、コロナ禍の今、オフライン形式のセミナーに無理に参加するにはリスクが伴います。
オンライン形式のセミナーへの参加を検討するなど、感染症対策をしつつの参加を検討してみてください。