美容室経営のマーケティングでは客層やニーズを見極めることが重要

美容室経営はマーケティングが重要です。
マーケティングとは、一言で言うならば「戦略」。
美容室に限った話ではなく経営していく上で戦略は重要ですが、美容室経営においてはとても重要となります。
なぜなら、美容室経営は美容師の腕が良いだけでは成功しないからです。

 

 

 

美容師の腕が良いだけでは美容室経営は成功しないからマーケティングが重要

近所のケーキ屋さんやカフェなどは、作り手の腕が確かなら「美味しい!」と評判を呼ぶことがあります。
SNSでバズることもあるでしょう。
しかし、美容師の腕が確かだったとしてもその美容室にお客様が押し寄せるかというと、そこまでの集客は期待できません。

カットのような施術は実際に経験してみないとその良さがわかりにくく、そして、今やコンビニの4~5倍もある美容室は選択の自由があり過ぎるあまり、美容師の腕が良かったとしてもお客様候補の方々の目に留まりにくいのが現実です。

だからこそ、美容室経営ではマーケティングがとても重要となります。
お客様の求めている物事・ニーズに応じるサービスや商品を提供することでお客様に選んでもらうこと。
もっと言うと、お客様に選ばれる美容室になること。
それが美容室経営におけるマーケティングです。

例えば、カットに自信があるならカットな得意が美容師・美容室として、カラーが得意ならカラーが得意な美容師・美容室としてアピール。
そうすることで、カットで失敗したくないお客様やカラーにこだわりのあるお客様に選んでもらう、というわけです。

 

 

 

美容室経営のマーケティングではどうやってニーズに応えるかが大切

美容室経営ではマーケティングがとても重要!
お客様の求めている物事・ニーズに応じるサービスや商品を提供!
それはわかりますが、「じゃあそのお客様の求めている物事は何?」という話です。

お客様のニーズと言えば、単価。
正直な話、施術料が高いよりも安いほうが喜ばれます。
が、しかし、適正価格より引き下げるわけにはいきません。
単価を下げたならば回転率を上げないと利益になりませんから、それができないのに単価を下げてしまったら赤字になるだけです。
よって、単価についてはいったん置いておきます。

お客様のニーズは客層から見えてきます。
男性客が多いなら男性向けメニューを増やす。
若い女性が多いなら若い女性向けのメニューを増やす。
子育て世代が多いならお子様連れでも可にする。
などなど。

具体例を挙げると、ファミリー向けの住宅地では高級路線美容室よりも手頃な価格帯の美容室のほうが人気が出ます。
パパさんママさんは高級美容室を求めておらず、月々におこづかいで行かれる範囲のお手頃価格美容室を求めているからです。

どういうお客様が多いのか?
そこから、お客様が求めている物が見えてきます。

 

 

 

美容室経営マーケティングでは弱みのカバーより強みを伸ばすのが得策

お客様のニーズに応じるサービスなり商品なりを提供することが美容室経営におけるマーケティングです。
が。
だとしても、お客様の求める物事とこちらが提供できる物事とが一致しないこともあります。

極端な例ですが、お客様は安さを求めていて、美容室側は高いけれど高いぶん最上級のサービスをと考えているとしたら、需要と供給が一致していませんよね?
この場合、リーズナブルなプランも作るなどしない限り、お客様のニーズには応えられません。
けれど、赤字覚悟で安くしてしまうと、本当に大赤字になりかねません。

弱い部分をどうにかカバーするよりは、強い部分で勝負するほうが得策です。

カラーが得意な美容室だけれど、カット希望のお客様が多い。
この場合、カットとカラーをセットで施術することで割り引いたり、お得になるクーポンを出したりするのが有効です。
お得になるならカットだけではなくカラーの施術もしてみようかなという気持ちになりやすいからです。

平日の昼間に来るお客様を増やしたいけれど、夕方以降に来店するお客様が多い。
この場合、平日昼間限定クーポンで少しでも客足を増やしたいところです。
が、オフィス街に近いですとか日中は仕事がある人が多い場所で平日昼間限定クーポンを出しても効果が薄いので、夕方以降のお客様がより増えるようなクーポンを出したほうが結果として売上は増えます。

弱みをカバーすることももちろん大切ですが、強みをより強固にするほうが売上は伸びやすいです。

 

 

 

まとめ

美容室経営のマーケティングとはすなわち「売上が上がる策」を練ること

美容室経営のマーケティングについて考えてみても、「結局マーケティングとは何をどうしたらいいんだろう……」と途方に暮れてしまうかもしれません。
本当の本当にどうしていいかわからなくなったら、マーケティングに強い企業に依頼するという手もあります。

しかし、当然、マーケティングを外部に委託すれば費用が発生しますし、決して安くはない金額を払うことになります。
まずは、経営者自らが自分の美容室経営のマーケティングを練ってみる。
マーケティングの外部委託はそれからでも遅くありません。

メインとなっている客層の年代はどれくらいなのか?
若い人向けのメニューが求められているのか、それとも、少し落ち着いた世代のメニューが求められているのか?
カットを希望する人が多いのか、カラーを希望する人が多いのか、パーマや縮毛矯正などを希望する人が多いのか?
何が求められているのかを徹底的に分析してください。
そして、そのニーズに対してどのように応えられるのかを考えます。

無理矢理に応えても、ボロが出ます。
よって、何が何でもニーズに応えろと言いたいわけではありません。
カットを希望する人が多いからカットメニューのクーポンを作る、さらに、カットとトリートメントやカットとカラーなど他の施術とセットにすることでお得になるクーポン内容にする。
そんな風に、お客様のニーズに応えつつ美容室にとってもプラスになるようにする。
損をするのではなく、実は得をするようにする。
美容室経営のマーケティング、つまり戦略とは、すなわち「売上が上がる策」です。