美容室を経営し続けるためには戦略が必要です。
というよりも、戦略なしで経営し続けられるほど美容室経営は甘くないのです。
美容室に限った話ではなく経営において戦略は不可欠な物ですが、美容室経営においては特に戦略を練らなければなりません。
美容室経営に戦略が欠かせないのは競合店があまりにも多いから
あらゆる経営の中でも美容室経営においては特に戦略を練らなければならないのは、競合店が多いからです。
競合店、つまり、ライバル。
ライバルは少なければ少ないほど経営が有利になるのですがしかし、美容室はライバルが多過ぎるくらい多いです。
世界的に見て日本はコンビニがとても多い国なのですけれども、美容室はそのコンビニよりも数が多い!
単に数が多いだけでなく、密集しています。
大きな駅があってその駅から徒歩圏内というような便利な立地に美容室を開業することでお客様を獲得しやすくしたいと考えている美容室経営者は多く、開業時にそういった場所が選ばれがちだからです。
駅近に店を構えようという美容室経営者がたくさんいるわけで、どうしても密集します。
ライバルが多い、すなわち、ライバルに勝てるようなポイントがなければ負けてしまうということ。
何もしなくても勝てるの真逆で、何もしなければ負けてしまうんですね。
ゆえに、美容室経営には戦略が絶対に欠かせません。
美容室経営において単価を下げ過ぎることは戦略にはならない
美容室は競合店が非常に多い!
だから、美容室を経営するからにはライバルを制するような戦略を練って売上を順調にキープするなり伸ばすなりしないと負けてしまいます。
とはいえ、どんな戦略を練ればいいのかが問題です。
戦略はいったん置いておいて。
売上を上げるためには、
*リピーター
*単価
*利用頻度
このみっつをどうにかしなければならないと言われています。
リピーターを獲得し、適正な単価を設定し、(リピーターの)利用頻度を上げるという意味です。
このみっつの中で落とし穴になりやすいのが「単価」です。
周囲にライバル店が多いとライバル店よりも安い単価を設けることを戦略にしがちなのですが、その戦略は諸刃の剣とでも言いましょうか、裏目に出ることがあります。
ライバル店より安くしたのに客足が増えなかったら?
安くしたぶん、売上が下がります。
単価を下げるのであれば、それと同時にお客様が増えるであろう策をセットで取り入れなければ、戦略にならないのです。
単価は下げないほうがいいとはいえ、値上げもそう簡単にはできません。
以前より100円高くなっただけでも他の美容室にお客様が流れてしまうことはあります。
これから開業するのであれば単価の設定には慎重になりましょう。
競合店が多いということはそれだけお客様に選ぶ自由があるということでもあり、選んでもらえるような美容室になることが重要です。
美容室経営の戦略は顧客データをもとに考えていく
美容室経営における戦略は、要は、「選んでもらえるような美容室になること」なのですが、それだけでは戦略としてあまりにも曖昧過ぎるので、もう少し掘り下げます。
すでに開業しているのであれば、顧客データを徹底的に見直してください。
どんな年齢層のお客様が多いのか?
どんなメニューのオーダーが多いのか?
リピーターはどれくらいいるのか?
リピーターの利用頻度はどれくらいなのか?
新規のお客様がリピーターになってくれた割合はどれくらいなのか?
顧客データには美容室経営戦略のヒントが詰まっています。
若いお客様が多いなら、より増えるように若いお客様向けのメニューやクーポンを増やす。
カットのオーダーが多いなら、他のメニューもオーダーしていただきやすいようにカットと他のメニューがセットになっているクーポンを発行する。
リピーターが少ないなら、リピーター特典としてクーポンやポイントカードやスタンプカードを導入する。
新規のお客様がリピーターになりづらいなら、新規のお客様に対する接客に何が足りないのかを分析する。
などなど。
絶対に成功するかはさておき、やってみなければ何も始まりません。
これから開業する場合、そして、経営に関する知識が乏しい場合は、すでに美容室を経営している先輩や経営コンサルタントといった知識を有している人と一緒に戦略を考えるのが得策です。
その場合も、開業後の顧客データから見えてくる物事は必ずやありますから、顧客データ管理はしっかりと行いましょう。
まとめ
美容室経営における戦略はつまり顧客のニーズに応えること
日本ではコンビニよりも数が多い美容室。
それはライバルがコンビニよりも多いことを意味しています。
生半可な戦略では数多のライバルに勝てませんから、きちんと戦略を練ってお客様に選ばれる美容室にならなければ、美容室経営が成功することはありえません。
じゃあどんな戦略ならライバルに勝てるのかというと、ケースバイケースというか顧客次第なところがあります。
お客様の気まぐれで勝てたり勝てなかったりするという意味ではありません。
顧客データを分析すると、客層・年齢層・多いオーダー・少ないオーダー・リピーターかどうか・利用頻度などの傾向が見えてくるはずです。
それらの傾向は、お客様が何を求めているか、言わば、ニーズです。
美容室経営の戦略と聞くと難しく考えてしまいますが、基本は、お客様のニーズに応えること。
もっとも、お客様が安さを求めているからといって赤字になるほど安くできるわけもなく、何でもかんでもニーズに応えればいいわけではないのが難しいところではあります。