美容室の独立後の売上を独立前に知りたいという人は多いことと思います。
数字次第で独立を早めよう、あるいは、遅くしようと考えるのではないでしょうか?
実は、美容室は独立後のだいたいの売上を算出しようと思えば算出できます。
試しに出してみるので、参考にしてください。
美容室独立後の売上は開業前からだいたい予測できる
美容室はメニューが無限にあるわけではなく、それぞれの単価もある程度相場があります。
平均的な単価を出し、平均的な客数を掛ける。
これにより、1日あたりの売上予想が算出できます。
1日当たりの売上予想が出たら、日数を掛ける。
それが1か月あたりの平均的な売上となります。
<例>
平均単価6,000円×平均客数5人=30,000円
円30,000×30日間=900,000円
独立後の売上として自分が考えていた金額よりも高かったでしょうか?
それとも、低かったでしょうか?
言うまでもなく、平均単価や平均客数の増減でも数字は変動します。
ちなみに、この数字はあくまでも売上です。
ここから必要経費を差し引いた数字が収入としての数字になります。
極端な話、
必要経費が45万円だったら→月収は45万円
必要経費が80万円だったら→月収は10万円
このように、必要経費で美容室独立後の売上は変わります。
また、オーナー兼スタッフ、つまり、近年多い美容師1人で切り盛りするスタイルの美容室なのか、美容師スタッフを雇うのか、雇うなら何人雇うかでも売上は変わります。
独立後に自分だけで売上を伸ばすには限界があるが雇えばいいわけでもない
美容室の独立後のスタイルは大きく分けて2パターン。
美容師として働くのは自分だけというパターンと、自分以外にも美容師を雇うというパターン。
自分1人なのか他にも美容師がいるかで、売上も収入も変わります。
自分1人だけパターンと雇うパターンと、どちらが良いとは一概に言えません。
どちらにも、メリット・デメリットがあります。
売上だけで判断するのであれば、人を雇ったほうが売上は伸びやすいです。
というよりも、自分1人だけでは売上の限界を迎えやすいのです。
単純に、1人でさばけるお客様の数には限りがあります。
1日に10人も15人もお客様を担当できませんよね?
カットだけのお客様を休憩なしでフルで担当したとして、1日に担当できるのはどんなに多くても5~6人です。
そんなに予約が入るかはさておき、1人で担当できるお客様の数には限界があり、1か月は30日前後と決まっています。
しかし、1人ではなく2人だったら?
さばけるお客様の数は倍になります。
3人なら3倍に!
しかも、各自にリピーターがつけば順調に経営していけます。
ただし、お客様を獲得できなければ「捕らぬ狸の皮算用」でしかありません。
自分1人で担当し切れる数のお客様しかいないのに自分以外にも美容師がいたら、当然、人件費という支出に圧迫されます。
また、人を雇うには雇った人が働くだけのスペースが必要でもあり、広い物件はそれだけ家賃も高いことが想定されます。
美容室は独立後に高い売上を出すも出せないも自分次第
美容室独立後の売上から経費を引いた収入と、美容室独立前の給料。
おそらくは、前者のほうが多いです。
ですが、独立後の売上が希望に達するかどうかは自分次第です。
美容室独立後の売上はある程度予想がつくわけで、平均的な売上や売上の上限も予想がつきます。
その平均を、あるいは上限を、毎日、毎月出せるのか?
コロナ禍において、カットだけのお客様が増えているというデータがあります。
平均的な単価を出せるならともかく、出せないなら、お客様にカット以外のメニューをおすすめしたり、カットとセットになっているメニューのクーポンを発行したりといった営業努力が必要です。
自分1人だとしても、スタッフが複数いるとしても、平均的な客数を維持できるのか?
できないなら、どうするべきなのか?
美容室独立後の売上に上限があるといっても、その上限にあっさり達するも、なかなか達せないも、自分次第なのです。
美容室独立後の売上はある程度予想がつくということは目標とする数字を出しやすいということでもありますから、その数字を達成するために、
*単価はどれくらいがベストなのか?
*1日あたり必要な客数は?
*経費はどれくらいに抑えるべきなのか?
こういったことを常に考え、実行し、トライアンドエラーを繰り返して売上が落ちないようにそして上がるようにしていくということです。
まとめ
美容室独立後・売上から支出を引いた金額=収入>スタイリスト時代の給料?
美容室独立後の売上から支出を引いた金額=収入は、少なくとも、アシスタント時代よりは高いと言われています。
じゃあ、独立して美容室を経営したら自動的にスタイリスト時代より高いお金を得られる?
そう考えているなら、それは間違っています。
独立して、営業努力をして、経営が軌道に乗ったなら、そこでようやくスタイリスト時代より高い年収になることもあるという話だからです。
それでも、雇われていて勤務体制やお給料に納得できない場合は独立したほうが上手くいくこともあります。
ただ、独立後は売上=自分の給料ではなく、売上から必要経費つまり支出を引いた物が収入となります。
月収よりも高い金額に舞い上がらず、冷静に必要経費を引きましょう。