美容室に勤務しているスタイリストが売れるための話をします。
スタイリストが複数勤務している美容室では、みんな同じくらいの売上を出しているケースもあれば、ばらつきがあるケースもあります。
売れているスタイリストを他のスタイリストと区別して「トップスタイリスト」と呼ぶこともあります。
スタイリストになると見習い期間であるアシスタントよりも売上を出せるようになりますが、だからといって、誰もがトップスタイリストになれるわけではありません。
どうすれば売れるのか？
そのシンプルな疑問に対する答えに迫ります。
美容室勤務スタイリストが売れるためには技術力があればいいのか？
美容室に勤務するスタイリストつまり独立前の美容師が売れるためには、何が必要なのでしょうか？
やはり、技術力でしょうか？
確かに、技術力は必要です。
どんなにきれいな店内でも、どんなに通いやすい立地だったとしても、「え？」と思うような切られ方をしたら、そのお客様がリピートすることはほぼほぼなくなります。
アシスタントならまでしもスタイリストがそんな切り方をするわけがない。
それはそうかもしれません。
しかし、お客様の目はシビアです。
「前に通っていた美容室のほうが良かったな」と少しでも思ったら、以前に通っていた美容室に戻ってしまうでしょう。
もしくは、他の美容室を新規開拓し、そちらへ移ってしまう可能性もあります。
あちらこちらにあるコンビニよりも数が多い美容室。
そして、美容室を選ぶ選択権はお客様にあります。
お客様に満足してもらえるような技術力がなければ、お客様はすぐに違う美容室に移ってしまうということです。
そういう意味で技術力は必要なのですがしかし、どんなに技術力があってもなかなか芽が出ないスタイリストがいるのもまた確かです。
美容室勤務スタイリストが売れるにはトーク力が必要？
技術力は確かにあるのに、なかなか芽が出ない。
ありていに言うと、売れない。
美容室勤務スタイリストの中には数字で結果を出せない人もいます。
なぜでしょうか？
トーク力が足りないのでしょうか？
これについては、トーク力というよりも『接客力の足りなさ』ではないでしょうか。
カットであれば長さを、カラーであればどんな色にしたいのかを、パーマであればどんな雰囲気にしたいのかを、美容師はお客様から聞き取ります。
その際、お客様の希望と美容師から見たお客様の髪の毛の状態が嚙み合わないことがあります。
お客様は、カラーとパーマを希望している。
けれど、美容師目線ではそのふたつを同時に施術するにはお客様の髪の毛は傷み過ぎている。
この場合、ダメージが進行してしまうことを伝えつつ希望通りのオーダーを受けるか、お客様のためを思ってどちらかの施術をあきらめていただくか等のアンサーが考えられるわけですが。
「この髪の傷み具合だとちょっと無理ですね」とバッサリ切り捨てるような言い方や、「すごく傷んじゃいますけど本当にやりますか？」とまるで希望したお客様が悪いような言い方をされたら、お客様は気分を害します。
害して当然です。
そんなスタイリストはいないと思いきや、こんな風にお客様の気持ちに寄り添えない美容師はたまにいます。
トーク力がないのではなく、お客様の気持ちに寄り添って可能な限りお客様の希望を叶えようとする姿勢が見られない。
それが『接客力がない』ということです。
これでは、技術力があったとしてもお客様にリピートしてもらえる“売れるスタイリスト”になれるはずがありません。
売れるスタイリストはバランスが良くて何よりポジティブ！
美容室の中でも売れているスタイリストは、技術力だけ、接客力だけとどちらかに偏っている人ではなく、どちらもほどよく高い人です。
技術力と接客力のバランスが良いスタイリストが売れるスタイリスト！
なのですが、もっと言うと、それだけではありません。
売れるスタイリストはネガティブなことを口にしない傾向があります。
一見テンポ良く会話できているように見えても、その会話内容がネガティブだったら？
例えば、誰かの悪口を言って盛り上がっているとしたら？
それを聞いてしまった周囲のお客様は「この人を指名したくないな」と思いますし、「こんな人がいる美容室は嫌だな」とも思います。
これはスタイリストに限った話ではないのですが、何かを褒めるのに何かをけなす必要はありません。
いわゆる『何かを上げるのに何かを下げる必要はない』という話です。
トークが少しくらいスムーズにいかなくてもポジティブな会話ができるのであれば、お客様にそう悪い印象は与えませんし、技術力が伴っているなら売上に繋がっていきます。
逆に、どんなにスムーズなトークでもネガティブだったら台無しです。
まとめ
美容室勤務スタイリストが売れるのに必要な要素は最低でもみっつ
美容室に勤務するスタイリストが売れるようになるためには、
＊技術力
＊接客力
＊ポジティブさ
が必要です。
お客様に納得してもらえる、かつ、お客様の希望を叶えられるような技術力。
お客様の気持ちに寄り添い、かつ、お客様の気持ちを引き出せるような接客力。
担当するお客様や周囲のお客様や一緒に働く仲間たちを嫌な気持ちにさせないポジティブさ。
何かひとつではなく最低でもこのみっつを持っていてこそ、持っていないなら努力してでも持てるようにしてこそ、売れるスタイリストになるというわけです。